日米協会からのお知らせ

第2回日米協会 金子堅太郎賞 受賞者決定

2018年9月7日 

一般社団法人日米協会

 日米協会の金子堅太郎賞の第2回受賞者が決まった。アメリカからはペンシルバニア日米協会推薦のジャネット・サウスポール医学博士が九州の飯塚病院(福岡県飯塚市)とピッツバーグ・メディカルセンター(米国ペンシルバニア州)との10年以上にわたる相互協力関係構築への貢献が評価された。日本からは広島とハワイの日米大学野球交流に30余年の実績を築かれた広島大学名誉教授の葉佐井博巳氏(87歳)が、そして特別賞には、民間の立場から永年米海軍との交流や北海道とマサチューセッツ州、札幌市とポートランド市など日米の民間交流を深められた北海道日米協会長の伊藤義郎氏(91歳)が受賞される。

 金子堅太郎賞は昨年、日米協会の創立100周年を記念して日米 民間交流に永く尽くした個人を顕彰するため新たに設けられた。毎年、草の根レベルで貢献した一般人を対象とし、著名人には特別賞が贈られる。

 金子堅太郎は、日米協会の初代会長で伯爵。日露戦争の際、ハーバード大学同窓のセオドア・ルーズベルト大統領に働きかけ、ポーツマス講和条約会議開催に漕ぎつけたことで知られる。日米協会の会長は戦後、吉田茂、岸信介、福田赳夫ら総理経験者などが務め、現在の会長藤崎一郎元駐米大使は第9代。

 同賞の選考にあたっては、日米各地の日米協会や関連民間交流機関などから推薦を受け、選考委員会で合議の上、決定した。選考委員は斉藤邦彦元駐米大使(委員長)、茂木友三郎キッコーマン名誉会長、大橋洋治ANAホールディングス相談役、クリストファ・ラフルアー在日米国商工会議所会長、ジャーナリストの国谷裕子氏、久保文明東京大学教授、藤崎一郎日米協会会長の7名。

 正賞は金子堅太郎レリーフ入り盾。副賞は日米往復の全日空ビジネスクラス航空券と滞在費補助(特別賞受賞者は正賞のみ)。表彰式は10月23日に東京の国際文化会館で行われる。

 

各氏のプロフィールは以下の通り。

 

アメリカ側受賞者:ジャネット・サウスポール医学博士 

ペンシルバニア大学卒、ピッツバーグ大学にて医学博士号取得。現ピッツバーグ大学メディカルセンター(UPMC)教授。関連学会会員(9学会)。専門分野は家庭医療分野。関連各機関より授賞歴多数。著書・論文多数。

サウスポール博士はその専門性を活かして、飯塚病院とUPMCの看護師や医師の相互交流を推進し、実地研修や教育を通じて看護技術の向上に10年の実績を積みこれを基礎にしてピッツバーグ市と飯塚市の幅広い交流に繋げた。2011年の東北大震災の際にはピッツバーグ地域で多額の寄付を募り陸前高田病院に医療機器を寄付した。同博士の活動は日米2病院間の交流を基に日米民間交流を発展させ本賞の受賞に相応しい。

 

日本側受賞者:葉佐井博巳氏 

広島大学名誉教授。広島大学卒、核物理学者被爆者。広島大学などで被爆建物に残る放射線の測定データ収集などの研究を続ける傍ら83年から広島大学工学部教授。86年に広島大学球部部長、広島六大学野球連盟理事に就任。広島県からはハワイへ戦前から移民が多数渡っており関係が深く、87年から広島~ハワイ親善野球大会を毎年継続開催し今日に至っている。同氏は当初から親善野球大会を推進した。92年広島六大学野球連盟理事長。2001~05年広島国際学院大学学長。2015から広島六大学野球連盟顧問。葉佐井氏は30年に亘り広島とハワイの学生野球交流に取り組みハワイ側の理解者をも得ながら日米の若者の相互理解に草の根レベルで多大な貢献をされたことが今回の授賞理由である。

 

特別賞受賞者 

伊藤義郎氏は早稲田大学卒業後、カルフォルニア大学LA 校大学院、コロンビア大学大学院を修了。現職の株式会社伊藤組の取締役社長をはじめ、北海道スキー連盟会長、テレビ北海道取締役名誉会長、札幌商工会議所名誉会長、北海道・マサチューセッツ協会名誉会長、北海道日米協会長はじめ諸団体の要職を多数務められている。一方、民間の立場からは北海道日米協会会長として、また米海軍との永年に亘る交流や北海道とマサチューセッツ州との姉妹州関係の構築、札幌市とポートランド市(オレゴン州)など日米を繋ぐ草の根レベルを含めた様々な日米交流を深められ、これらに多大な貢献された。今回の特別賞は同氏の永年に亘るこれら日米交流への多大なる貢献に対するものである。

紺綬褒章、藍綬褒章、ケンタッキー・カーネル、米海軍民間人勲功章、旭日重光章、他受賞。

 

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