日米協会からのお知らせ

第一回日米協会 金子堅太郎賞受賞者決定

2017年8月31日

一般社団法人日米協会

 

日米協会の金子堅太郎賞の第一回受賞者が決まった。アメリカからはロスアンジェルスと名古屋の姉妹都市交流等に当初から尽くした日系二世のジーン・ツチヤさん(95歳)、日本からは和歌山県の英語教育者薮添泰弘さん(72歳)、そして特別賞には、伊藤若冲のコレクションで知られるジョー・プライスさん(87歳)。

同賞は、本年、日米協会の創立100周年を記念して民間交流に長く尽くした人を顕彰するため新たに設けられた。毎年、草の根レベルで貢献した一般人を対象とし、著名人には特別賞が贈られる。

金子堅太郎は、日米協会の初代会長で伯爵。日露戦争の際、ハーバード大学同窓のセオドア・ルーズベルト大統領に働きかけ、ポーツマス講和条約会議開催に漕ぎつけたことで知られる。日米協会の会長は戦後、吉田茂、岸信介、福田赳夫ら総理経験者などが務め、現在の会長藤崎一郎前駐米大使は第9代。

賞の選考にあたっては、日米各地の日米協会や関連民間交流機関などから推薦を受け、選考委員会で合議の上、決定した。選考委員は斉藤邦彦元駐米大使(委員長)、茂木友三郎キッコーマン名誉会長、大橋洋治ANAホールディングス相談役、クリストファ・ラフルアー在日米国商工会議所会頭、ジャーナリストの国谷裕子氏、久保文明東京大学教授、藤崎一郎日米協会会長の7名。

正賞は金子堅太郎レリーフ入り盾。副賞は日米往復の全日空ビジネスクラス航空券と滞在費補助(特別賞受賞者は正賞のみ)。表彰式は10月11日東京の国際文化会館で行われる。

各氏のプロフィールは以下の通り。

 

アメリカ側受賞者 ジーン・ツチヤ氏(南カリフォルニア日米協会推薦)

1922年7月カリフォルニア生まれの日系二世の女性。幼少期から日本語、舞踊、茶道、華道など日本文化に親しんだ。戦争中はユタ州の日系米人収容所に入れられていたが、戦後カリフォルニアに戻り日米の真の相互理解のためには交流を通じ両国民が親しく接することが重要であるという信念のもと、多くの交流行事でヴォランティアとして活躍してきた。特に1959年にロスアンジェルス市と名古屋市が姉妹都市となった際には、記念行事の責任者を委嘱され、700名もの出席者の会合を開き、大成功に導いた。その後も姉妹都市委員会の33代にわたる米側委員長に助言する役割を続けてきた。また南カリフォルニア日米協会でもヴォランティアとして活躍し、副会長までつとめた。ツチヤ氏はこれまで常に目立たないように裏方に回ってきたためその名前は一部の人にのみ知られていないが、日米交流の草の根的な貢献活動を象徴する一人として選ばれた。

 

日本側受賞者 薮添泰弘氏(和歌山日米協会推薦)

1944年11月生、和歌山県出身。和歌山県の県立高等学校の英語教諭、県教育委員会社会教育課長、県立耐久高等学校の校長を経て現在学校法人東海学園和歌山外国語専門学校学園長。和歌山日米協会専務理事もつとめる。教育関係の仕事に長年にわたり従事する傍ら、高校生・大学生などの青少年交流に取り組んできた。これまで約30回県内外の青少年グループを米国に引率し、また過去40年間以上に亘り、ほぼ毎年米国やアジアからのホームステイを自宅で引き受けてきた。中には、1年間滞在する学生もおり、藪添氏自身これまで、自宅にこうした米国人留学生を3人住まわせた。同氏とこれら元留学生との間の交流は今も続いている。

 

特別賞受賞者 ジョー・D・プライス氏 (国際交流基金推薦)

1929年10月、米国オクラホマ州に生まれた。24歳のときニューヨークで「葡萄図」に出会い伊藤若冲作品と知らず購入。その後若冲や曾我蕭白や長澤蘆雪など当時必ずしも一般に認められていなかった江戸時代の名画を自らの鑑賞眼を頼りに悦子夫人とともに収集し、江戸絵画の一大コレクションを築きあげた。収集した絵画の多くは、一般の目に触れられるようロスアンジェルス郡立美術館に寄贈した。また自宅の「心遠館」の作品を研究に来る若手研究者のために自宅の傍に宿泊設備を建設提供するなど日本美術を専攻する日米の大学院生・研究者の育成を支援してきた。ことにJAWS(日本美術を専攻する米国大学院生のワークショップ)は1987年に創設され、すでに250名が参加している。また日本への恩返しとして東日本大震災のわずか1年後には被災者を癒すため自らが保険料を負担して米国から日本に重要作品を運んだ。この結果、岩手、宮城、福島の東北3県で順次「若冲が来てくれました」展を開き、夫妻もほぼ毎日会場に詰め、説明したり、被災者を励ました。この開催は日本への感謝のしるしであるとして日本および日本人への友情を表した。

 


 

第一回日米協会 金子堅太郎賞選考結果とお願い

      2017.8.31 日米協会会長 藤崎一郎

 

慎重審議の結果、別紙プレスリリースのとおりと決定しました。

今般はご応募頂いた協会団体にはご協力ありがとうございました。貴協会のご推薦頂いた候補で今回惜しくも見送られた方々は、あと2年間自動的に候補にします。改めて応募書類を提出の必要はありません。新しい候補と同じ条件で審査します。もし他に候補者がいたり、既候補につき新たな情報があればおしらせください。

今回応募頂けなかった協会、団体、法人、会員はぜひ次年度は推薦をお願いします。これは両国の日米協会の友情の象徴になりうるものと考えています。

賞の目的に鑑み基本的には草の根で貢献された一般の方々を対象とします。日米協会会員以外も広く対象といたします。

今回、選考委員会で議論の結果、著名人や顕職を経験されたリーダーの方々については、別途特別賞を贈呈することになりました。特別賞は本賞と同じ金子堅太郎レリーフ付の盾です(副賞はありません)。こちらについてもぜひ推薦くださるようお願いします。